遊牧民の歴史

チンギスハーンの風と共に  ~遊牧民の魅力を届けます~

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遊牧民の歴史


その昔、モンゴル帝国は何と世界の5分の3を領土として治めていました。様々な歴史を経て社会主義国家となり、さらに民主主義へと大きく転換しました。大草原を背景に綴られてきた遊牧民族の歴史には、壮大なドラマが展開されています。

ここではモンゴル帝国の興亡について簡単にみていきたいと思います。

モンゴルの風景

1.モンゴル帝国の成立
2.モンゴル帝国の発展
3.モンゴル帝国の滅亡
4.近年のモンゴル国

1.モンゴル帝国の成立


 12世紀以降モンゴルがまだ国として成立していない時、遊牧民族同士の分立や抗争が繰り返されていました。数多くある部族の中にモンゴル部族(彼らが部族を統一することで、後にモンゴル人と呼ばれるようになる)がありました。弱小部族だったモンゴル族を統一するのがテムジンこと後のチンギス=ハーンです。

 テムジンの少年時代は常に集団で争う戦国時代のような時でした。父親であるイェスゲイは有力貴族の一人で、族長になることを目標にしていましたが、テムジンが9歳の時に敵対していたタタール族に殺されてしまいます。 チンギスハーン
 イェスゲイの死後、彼が束ねていた遊牧民たちはテムジン一家を捨てて去ってしまいます。七人兄弟の長男だったテムジンはわずか9歳でしたが、一家の家長として行動することになります。しかし生活は厳しく、食べ物の奪い合いでテムジンは二人の弟を殺してしまいました。そのような厳しい生活の中でテムジンは生きる術を身につけ、部族を統一していきました。
 モンゴル部族を統一したテムジンは、分裂していた他部族をも統一し、西暦1206年に諸部族の族長会議(クリルタイ)で自らを世界を治める大ハーン(大王)であると宣言し、チンギス=ハーンと名乗るようになります。

 その後、猛烈な勢いで征服活動を行い、支配を拡大させていくことになるのです。

2.モンゴル帝国の発展


 モンゴル帝国の軍勢はチンギス=ハーンの優れた戦略と戦術に加え、馬術を土台とした機動力と規律ある統制がとられていて、どんどん進軍を続けていきました。帝国の領土はチンギス=ハーンの時代に東西は東シナ海からドニエプル川にいたり、南北はペルシャ湾から北極海にいたるまでとなっていきました。
 チンギス=ハーンの死後、彼の後孫によって統治されていきます。
 長男ジュチ家はその息子バトゥが南ロシア平原にキプチャク=ハン国を建て、次男のチャガダイ家は中央アジア(トルキスタン)を中心にチャガダイハン国を形成します。四男のトゥルイケは西アジアにイルハン国を形成します。 フビライ・ハーン
 三男のオゴダイ=ハーンはフビライの死後大ハーンとなり、モンゴル高原に首都カラコルムを建設します。また彼は外モンゴル、中国南部・東北部チベットなどを含む東アジア地域一帯にオゴダイハン国を建設しました。
 オゴダイの後、大ハーンはグユク(オゴダイの子)・モンケ(トゥルイの長男)と継承され、第五代目の大ハーンにモンケの弟であるフビライ=ハーン(右写真)に継承されます。
 大ハーンとなったフビライ=ハーンは四つのハン国をまとめると同時にモンゴル高原から中国北部、チベット方面を支配していました。彼はモンゴル帝国の首都をカラコルムから中国北部に移し、国号を元と定めます。

3.モンゴル帝国の滅亡


 モンゴル帝国は広大な帝国が連携する上で成り立っていましたが、各国においてはモンゴル民族の数は少数でした。広大な地域を統治する上で土着勢力との協力が必要になっていきますが、各土地には固有の文化や風習・宗教などを持っています。その影響が各国の王族にも影響を及ぼし、モンゴル民族としての一体性が失われ、モンゴル帝国は徐々に衰退していきました。

 フビライにつづくモンゴル人皇帝は、伝統的な中国の宮廷生活に次第に同化されていきます。チベット仏教に対する信仰が深くなり、大規模な寺院の造営を続けることで財政を圧迫させてしまいます。中国経済が混乱するに連れて反乱が増加し、中国北部では深刻な飢饉にも見舞われます。そして1368年、元朝は内部の不和によって分裂し、モンゴル人たちは中国を放棄してモンゴル高原へ去っていきます。元はその後、中国漢人の王朝である明にかわることになります。

 オゴダイハン国は14世紀初頭にチャガダイハン国に併合されていきます。そのチャガダイハン国は東西に分裂し、西部では政治的に不安定となりティムール(チャガダイハン国の武将)の軍隊によって滅ぼされます。
 イルハン国はフラグの血統が14世紀半ばに途絶え、分裂していきました。

 キプチャクハン国はイスラム教を容認する中で14世紀前半に全盛期を迎えます。ところが、15世紀の後半に領内にあるスラブ人国家であるモスクワ大公国が独立すると、配下にあったそれぞれの部族がハン国を独自に形成し、キプチャクハン国も16世紀には消滅してしまいます。

4.近年のモンゴル国


 20世紀の初め、中国の清王朝が崩壊すると、モンゴルは北方ロシア帝国の影響を強く受けるようになります。内モンゴルの各部族は中国領内で内モンゴル自治区となりますが、外モンゴルのハルハ部族はロシア革命後のソ連に影響を受け、中国から独立します。その時に政権を取ったのがボグド・ハーンで、彼の死後に共産主義国家であるモンゴル人民共和国が建てられ、現在のモンゴル国となりました。
 1992年には社会主義体制を放棄し、民主化されていきました。国名もモンゴル人民共和国からモンゴル国へと改称し新憲法が制定されました。



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